フリーランスのITエンジニアは、2020年代の現在、とても数が増えています。これは企業に属していても年収が上がらないことがもうすでに、労働者はしっており、自分で稼いでいこうというエンジニアが増えているからです。それではフリーランスのエンジニアはどれくらいの報酬をもらっているのでしょうか。
日本のフリーランス全体の平均年収
日本にある一般社団法人である、プロフェッショナル&パラレルキャリアフリーランス協会では、2020年にフリーランスITエンジニアの年収を公開しています。エンジニア・技術開発系の年収分布は以下のとおりです。以下は調査対象の内、エンジニア・技術開発系が締める割合です。あくまで平均になるため、年収はエンジニアの技量次第と言うことになります。
400万円未満 | 6.2% |
400万~800万 | 16.8% |
800万以上 | 29.8% |
フリーランスITエンジニア職種別平均年収
それではITエンジニアといっても、職種は色々あります。職種別ではどれくらいの年収になるのでしょうか。フリーランスエージェントであるMidworksから引用してみました。
フリーランスエンジニアの豊富な案件なら【midworks】
システムエンジニア | 700万~1000万 |
プログラマー | 600万 |
ネットワークエンジニア | 600万~700万 |
データベースエンジニア | 500万~600万 |
Webエンジニア | 500万~700万 |
フロントエンドエンジニア | 500万 |
組み込みエンジニア | 500万~600万 |
テストエンジニア | 400万~500万 |
ブリッジSE | 500万~800万 |
プロジェクトマネージャー | 550万~650万 |

年収はエンジニアのスキル、技術力次第
上記データはあくまでも参考であり、あなたがそのまま当てはまると保証するものではありません。年収はあくまでその人の経験やスキルを加味したうえで算出できます。つまり最終的にはエンジニアの努力次第と言うことになるでしょう。
プログラマーの場合
以下がプログラミング言語別における相場です。多少ばらつきはあるもののほとんどが60万円以上です。恐らく正社員として働いているのであれば、まずはもらえない報酬価格でしょう。ある程度即戦力で、自力で仕事を進められるエンジニアであれば高い報酬を狙うことが可能になります。フリーランスのスキルや経験によって単価がかなり上下することになるため注意しましょう。
現在はjava,php,pythonが最も多く、javascript,ruby,C,C#あたりが追随します。近年はgo,swiftが増えており、cobolやC++などは需要が減っています。
言語 | 平均単価(万円) |
PHP | 65-79 |
Java | 58-70 |
Python | 60-80 |
Javascript | 60-80 |
Ruby | 75-85 |
C | 60-70 |
C++ | 55-65 |
C# | 60-70 |
VB.NET | 50-60 |
Go | 75-85 |
Swift | 75-80 |
R | 65-80 |
SAS | 60-80 |
インフラエンジニアの場合
ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア、データベースエンジニアなどの場合は、必要なスキルはそれほど高くはありません。まずは監視などから始まりますが、保守、構築、設計までできるようになれば、それほど内容は、難しくなくキャリアアップのハードルは高くありません。メリットはそれほど勉強量が必要ありません。効率よく失敗もしにくいため大きな魅力があります。セキュリティエンジニアなどのキャリアアップもできます。
データサイエンティストの場合
データサイエンティスト、データアナリスト、データエンジニアの場合はまだ未開拓の分野で確立されていません。そのためフリーランスではなく正社員で転職していく方も多いです。副業でも獲得案件の単価が高いのがメリット。デメリットは案件数が少ない。リモートワークはできますが、そこそこのプログラミング能力も求められます。高収入も多くPMになる方もいます。人脈ありきで能力もあれば困ることはありません。専門性がとても高く、さまざまな勉強が必要です。
システムエンジニアの場合
システムエンジニアの場合は設計のためのノウハウ、業界知識を本で学んでいく必要があります。独立するためには業種、業界知識、業務知識が重要。徹底的に設計スキルが必要です。キャリアはプロジェクトマネージャーやコンサルタントの道もつながることがあります。スキルアップをして上流工程に特化して積極的に稼げる職種です。相場はかなりばらばら。契約交渉、資格でも変わってきます。600万円以上の高年収も可能。
コンサルタントの場合
コンサルタントの場合は役割は要件定義に関わるため、一番単価が高くなりやすいです。技術よりはビジネスを学ぶ、考える姿勢が必要です。クライアントとの折衝をしますので信頼関係が重要です。システムの導入に当たって色々な視点で考える必要があります。基本は技術ではなくビジネスに関して精通する必要があり、幅広い知識が必要。ディレクターなどの方には向いています。

フリーランスは不安定?
フリーランスエンジニアは仕事をもらえることが保証されているわけではありません。つまり営業力次第になってしまうところもあります。営業が弱ければ、年収は不安定になります。システムのフリーランスの場合は、プロジェクトが終わると次までに合間ができてしまうのが最大の問題です。元々の報酬は、一般企業の会社員の2倍以上もらえているわけですが、合間をなくすためには、エージェント会社を活用したほうがいいです。
フリーランスエージェント
フリーランスエージェントとはITエンジニアの仕事紹介に特化した会社です。これらは本ブログでも紹介しているので以下の記事を参照してください。フリーランスエージェントに登録すると、仕事情報をその都度もらえる仕組みになっています。大半のエンジニアは一か所だけ登録するのではなく、3社以上は登録をしています。不安な場合は10社程度登録してもいいでしょう。仕事情報をもらえることで、合間をなくすことができ、最終的には収入が安定します。
40代や50代でも年収は維持できる?
フリーランスのITエンジニアをやっている方にとって気になるのは年を取っても続けられるか?ということ。1900年代は年齢で差別を受けることが多かったのですが、2000年代に入り、年齢差別はなくなってきています。昔ながらのC言語やCOBOLを使う業務では、60代のエンジニアも普通にいます。中年以降になってもしごとはもらえるのか?と言うと可能です。Midworksの年収は年齢を重ねても、安定していることがわかるでしょう。むしろ40代になって年収は上がっています。
20代 | 700万円 |
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30代 | 800万円 |
40代 | 860万円 |
50代 | 630万円 |
年齢を重ねても年収を維持できるかどうかは分野にもよります。上記で挙げたようなC言語やCOBOLを使う業務では、60代のエンジニアも普通にいます。しかし最近出てきたGoやSwiftなどを駆使した開発はまだ若いエンジニアしかいません。JavaやPHPなどは30代から40代がとても多いです。このように分野や言語、業界に寄って年齢層はかなり変わってくるため一概には言えません。ただどのプロジェクトも年齢制限は外してきていますので、高齢エンジニアでもフリーランスは続けられる状況です。
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