VBScriptで現在フリーランスをやっているエンジニアは実在しますが、VBScript1本の身で今後やっていくことは極めて困難であると言われています。それは時代の流れでもあるのですが、代替できる技術が登場してきていることが原因として挙げられるのです。
VBScriptとは?
VBScriptはWindowsに標準搭載されているプログラミング言語です。Windowsの端末であれば、VBScriptを作成することができますし、他の言語よりも取り扱いが簡単です。プログラミング言語を動作させるためには、ランタイムなどのインストールが必要です。VBScriptはVisual Basicをベースに開発されているものの、スクリプト言語となっているため、仕様は異なっています。VBScriptにはどのような特徴があるのでしょうか。
コンパイル不要
VBScriptはスクリプト言語ですのでコンパイルが不要です。コンパイルが必要なプログラミング言語では、プログラムの修正結果が確認しやすいなどのメリットを生み出しますが、VBScriptはコンパイルが不要になった分だけ機能はやや劣っています。
開発環境が簡単に構築できる
VBScriptは、プログラミング言語の中でも開発環境の構築が容易なものです。簡単に開発環境を用意できます。VBScriptを開発するためには、Windowsパソコンとテキストエディターだけあれば十分です。Windowsパソコンだけで開発することが可能です。
Visual Basicとほぼ同じ
VBScript はVisual Basicをベースに開発されているプログラミング言語ですので、VBScriptの文法はVisual Basicとほぼ同じです。VBScriptはVisual Basicの文法をベースとして、一部簡略化された文法が採用されています。

VBScriptの需要と将来性
VBScriptの需要と将来性はとても暗いです。それには以下のような理由が挙げられます。
単価が落ちてきている
VBScriptの単価は40万円~90万円となっており、スキル次第にはなるのですが他の言語と比べてもそれほど見劣りません。が、しかし以前に比べて平均単価は落ちてきています。2023年時点の単価は50万前後と言われています。単価が落ちてきている理由は他の言語の台頭です。
開発規模が小さい
VBScriptは大規模開発の仕事では使われることがあまりありません。VBScriptはスクリプト言語で単純なシステム開発を前提としているプログラミング言語だからです。そのため、予算の少ない小規模な仕事でしか需要がなく、単価もどうしても落ち気味になります。
PowerShellの普及
VBScriptの未来が暗いと言われている理由はPowerShellの台頭です。MicrosoftはPowerShellの普及を推し進めていますので、徐々にVBScriptの出番が減っていくと言われています。PowerShellには多くの機能がありMicrosoftサービスの操作や各種処理の自動化ができることからVBScriptの出番を奪っていくと言われています。
VBの劣化版
VBScriptはいわばVBから多くの機能を削って実現したスクリプト言語です。そのため機能という面では明らかにVBに劣ります。ほかにもVBAがありますが、VBAはOffice製品に組み込まれており、使いやすいです。VBAと比べてもVBScriptは使いにくいため、出番が減ります。
microsoftの発表により、非推奨言語に指定される
VBScriptはMicrosoftが提供する言語でしたが。同社は2023年10月、VBScriptを非推奨にすると発表しております。将来的にはWindowsから削除されるというのでかなり絶望的な状況。
こうした「消えゆく言語」が、また1つ増えることになった。米Microsoft(マイクロソフト)が提供する「VBScript」である。同社は2023年10月、VBScriptを非推奨にすると発表した。将来的にはWindowsから削除されるという。それまでは、追加機能(feature on demand)として利用できる見込みだ。
VBScriptは、プログラミング言語「Visual Basic」に似た文法を採用しており、Windowsに標準で組み込まれている。Windowsの操作を自動化する「Windows Script Host(WSH)」という機能でよく使われていた。具体的には、Windowsを操作するプログラムをVBScriptで記述し、「vbs」という拡張子を持つファイルに保存。このファイルを実行して、自動化を実現する。
ただ現在は、こうした用途ではWSHよりも「PowerShell」が主に使われている。PowerShellのほうが高機能なのに加え、セキュリティー面も強化されているからだ。WSH自体が消えゆく運命にある。
またVBScriptは、マイクロソフトの「ASP(Active Server Pages)」という動的なWebページ生成技術でも利用されていた。HTMLの中にスクリプトを埋め込んでおくと、そのスクリプトのコードがサーバー上で実行され、クライアントのWebブラウザーに送信するHTMLが生成される。このスクリプトの記述にVBScriptや「JScript」(JavaScriptベースのマイクロソフトの独自言語)が使われていた。
Source : nikkei

PowerShellの特徴
PowerShellは2006年に開発されたプログラミング言語で多くの機能があり、状況に応じて使い分けができます。VBScriptと違いがありますが、マイクロソフトがそもそもPowerShellを推していること、そしてVBScriptの機能を代用できることからVBScriptの仕事を奪っていくと言われています。
コマンド
PowerShellはPowerShell専用のコマンドがあり130種類程度のコマンドが用意されていて、コマンドの組み合わせで様々な操作が可能です。これにより多彩な動作を実装することが可能になっています。
Microsoftソフトの操作
PowerShellからは他のMicrosoftオフィスの操作ができます。Microsoftの様々なサービスを操作することができることで、一元管理したり自動化したりできるようになりました。これにより単純作業をすべて自動化できるのです。
VBScriptの仕事探しはエージェントがおすすめ
VBScriptは仕事量も減っていくと見込まれていますので、探すのであればフリーランスエージェントを使うことが好ましいです。フリーランスエージェントは大量の求人を持っているため、待っているだけでも仕事を紹介してもらえます。
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