仕事でマクロを使ったら怒られる? 原因と理由とは? excelの作業で使う意味

業界知識

excelで業務効率化のため時間の節約で仕事でマクロを使ったら怒られる? 原因と理由とは?記事で紹介していきます。マクロを組んで作業するのは自身の自由であり、業務の効率化のためにはむしろ好かれる傾向にもあるでしょう。しかし怒られる職場もあるようです。どのような理由があるのでしょうか。

マクロとは?どんなもの?

マクロについて整理して解説します。ここでは主に ExcelやVBAなどで使われるマクロ を中心に説明します。思ったより使える機能です。あっというまに処理してくれます。エクセルで一番、導入されていますね。最近は十分使えるものが増えています。個人でもそういうツールを作っている方が多い。

1. マクロとは?

  • 「作業を自動化するための仕組み」 です。
  • 同じ操作を何度も繰り返す場合、マクロを使うと ボタン1つやショートカットで一括実行 できます。
  • 一般的には 「操作の記録」+「プログラム化」 で構成されます。

  • Excelで毎月同じ形式の資料を作る場合:
    • マクロを使うと、データのコピー・貼り付け・書式設定などを一括で自動化できる。

2. マクロの種類

(1)記録型マクロ

  • Excelなどで 「操作を記録するだけ」 で自動化できるタイプ。
  • プログラミングの知識がなくても、簡単な作業の自動化が可能。
  • 例:セルの色を変える、行を並べ替える、印刷設定を統一する。

(2)VBA(Visual Basic for Applications)マクロ

  • ExcelやWordに組み込まれた プログラミング言語VBAを使ったマクロ
  • より高度な自動化や条件分岐、ループ処理なども可能。
  • 例:特定の条件に合うデータだけを抽出して別シートにまとめる、メール送信を自動化する。

3. マクロでできること

分類できることの例
データ操作コピー、貼り付け、並べ替え、集計
書式設定フォント変更、セルの色・罫線設定
条件付き処理「もし~なら」という条件分岐で処理を変更
ループ処理複数の行・列を自動で処理
外部連携メール送信、ファイルの読み込み・書き出し

4. マクロのメリット

  • 作業時間の短縮
  • 人為的ミスの削減
  • 同じ作業を何度でも正確に実行可能

仕事でマクロを使うと怒られる理由

仕事でマクロを使うと怒られるケースには、いくつか理由があります。マクロ自体は便利ですが、環境・運用ルール・セキュリティ面の問題でトラブルになることがあります。

1. セキュリティ上の問題

  • マクロは VBAなどのプログラムを実行する仕組み なので、ウイルスや不正プログラムの入り口になりやすい。
  • 特に社内で配布されたExcelファイルにマクロを組み込むと、情報漏洩やウイルス感染のリスクがあると判断されることがある。

2. 運用ルール違反

  • 会社や部署によっては、マクロや自作プログラムの使用が禁止されている場合がある。
  • 理由:
    • システム管理者が管理していないファイルを勝手に実行すると、データ破損やトラブルの原因になる
    • 手作業の統一手順を乱す恐れがある

3. トラブル・不具合のリスク

  • マクロは強力ですが、ミスやバグがあるとデータを消したり上書きしたりする危険性がある。
  • 例:
    • 一括でセルを消すマクロを間違って全データに適用してしまう
    • 別の人が使ったときにエラーが出る

4. 他人が理解できない

  • 自作マクロを共有した場合、誰も中身を理解できず管理が困難になることがある。
  • 結果、トラブルが起きたときに責任問題になりやすい。

5. 仕事の効率より手順重視の文化

  • 一部の企業では、業務の正確性や手順の統一を優先する文化がある。
  • マクロを使った短縮は便利でも、手順書通りにやらないことが「ルール違反」と見なされる場合がある。

6. まとめ

怒られる理由内容
セキュリティリスクウイルスや不正マクロの可能性がある
運用ルール違反自作マクロや自動処理が禁止されている場合
データ破損リスクバグや誤操作で大量データが消える可能性
他人に理解されにくい共有時に誰も操作や仕組みを理解できない
手順重視文化業務手順を守ることを優先する職場

マクロを禁止する企業の背景

マクロを禁止する企業の背景には、セキュリティ・運用・管理・リスク回避の観点からの理由があります。単に「面倒だから」ではなく、会社として合理的な判断に基づいています。整理すると以下の通りです。

1. セキュリティリスク

  • マクロはVBAなどのプログラムを実行する仕組みなので、ウイルスやマルウェアの温床になりやすい
  • 外部から受け取ったExcelファイルのマクロで不正プログラムが実行されるケースもある。
  • 特に金融・製造・官公庁などの情報漏洩やシステム停止が致命的な企業では厳重に管理される。

2. データ破損・業務トラブル防止

  • マクロは強力ですが、ミスやバグで大量のデータを消したり誤操作を起こす可能性がある。
  • 手作業のルールや承認プロセスを無視して自動化すると、業務全体に影響を与えるリスクがある。

3. 運用・管理の問題

  • 自作マクロを誰も管理しないまま共有すると、誰も中身を理解できず、トラブル発生時に対応できない
  • マクロによって作業手順が統一されず、業務の標準化や監査対応が困難になる。

4. 法令・内部統制への対応

  • 金融機関や上場企業では、内部統制や監査の観点から、非標準化の自動化は禁止されることがある
  • Excelマクロで処理を自動化すると、誰がいつどのように作業したかを追跡しづらくなるため、リスク管理上の問題となる。

5. 業務文化・手順重視の背景

  • 一部の企業では、手順通りの作業やチェックリストの順守を重視
  • マクロでの自動化は作業効率は上がるが、手順が省略されることで「ルール違反」と見なされる場合がある。

マクロを使う際の注意点

マクロを使う際の注意点を整理します。便利なツールですが、使い方を誤るとデータ損失やセキュリティリスクにつながるため、正しい知識が重要です。

1. セキュリティ面の注意

  • 信頼できないファイルのマクロは実行しない
    • 外部から受け取ったExcelやWordのマクロにはウイルスが仕込まれている可能性がある
  • Officeのマクロセキュリティ設定を確認
    • 「すべてのマクロを無効にする」「通知を表示して有効化」などを活用

2. データ破損・誤操作に注意

  • マクロは一度に大量データを操作できるため、誤ったコードで全データが消える可能性がある
  • 実行前に必ず バックアップを取る
  • テスト用データで試してから本番データに適用

3. 他人が理解できる形で作成する

  • 自作マクロを社内で共有する場合、コメントや説明を入れて誰でも理解できるようにする
  • 適切な変数名や処理順序を意識して可読性を高める

4. 会社のルールを守る

  • マクロ使用が禁止されている場合は 必ず情報システム部門や上司に確認
  • 自動化で効率化できる場合でも、承認を得てから使う

5. 処理の範囲を限定する

  • 一度に大量のセルやファイルを操作する場合は、必要最小限の範囲で処理
  • 条件分岐やエラーチェックを入れて、意図しない処理が発生しないようにする

6. バージョンや環境の違いに注意

  • ExcelやOfficeのバージョンが異なると、マクロが正常に動かないことがある
  • 他人に渡す場合は、動作環境を確認してから提供

マクロを活用するためのベストプラクティス

マクロを安全かつ効率的に活用するためのベストプラクティスを整理しました。単に作るだけでなく、トラブル防止・再利用性・共有しやすさを意識することが重要です。

1. 事前準備とルール確認

  • 会社のポリシーを確認
    • マクロ使用が禁止されていないか、承認フローがあるかを事前に確認
  • バックアップを取る
    • マクロ実行前に必ず元データのバックアップを作成

2. マクロの設計

  • 処理の範囲を限定する
    • 必要な範囲だけに処理を適用し、意図しないデータ変更を防ぐ
  • エラーチェック・条件分岐を組み込む
    • 空セルや不正値に対応できるようにする
  • テスト環境で動作確認
    • 本番データに適用する前に必ずテストシートで確認

3. 可読性とメンテナンス性の確保

  • 変数名・シート名は分かりやすく
    • 例:TotalSalesSummarySheet など
  • コメントを入れる
    • 「この処理は○○を集計する」「この行はエラー回避用」など
  • 処理のブロック化
    • サブルーチン(Sub)や関数(Function)に分けて整理

4. 共有・再利用を意識する

  • 他人が使う場合は、マクロの操作方法と注意点を明記したマニュアルを添付
  • 共通処理はモジュール化して、複数のファイルで再利用可能にする

5. セキュリティ対策

  • 信頼できるマクロのみ実行
  • マクロのデジタル署名やパスワード保護を活用
  • 外部から受け取ったファイルは、必ず内容を確認してから実行

6. 定期的な見直しと更新

  • データ構造や業務フローが変わった場合はマクロも更新
  • 古いマクロは不要なら削除して、管理負荷を減らす

今後の展望

マクロとVBAの今後の展望について整理します。Office製品は長く使われていますが、技術環境や業務ニーズの変化によりマクロの位置付けも変化しています。

1. 依然として現役の自動化ツール

  • ExcelやWordは多くの企業で基幹業務に使われており、マクロは日常業務の効率化ツールとして残る
  • 特に、データ集計・レポート作成・定型処理の自動化では即戦力。

2. VBAから新技術への移行

  • Microsoftは近年、VBAに代わる新しい自動化手段として Office Scripts(Excel for Web向け)やPower Automate を推進。
  • Webやクラウド環境での自動化・他システム連携を重視する場合、マクロよりもこれらのツールが選ばれる傾向。

3. クラウド・RPAとの連携

  • Power AutomateやRPAツール(UiPath、WinActorなど)との連携で、マクロ単体よりも広範な業務自動化が可能になる。
  • Excelマクロはまだデスクトップ環境では有効だが、クラウド化・リモートワーク環境では補完的な位置付けになる可能性。

4. 学習・スキル面の展望

  • VBA・マクロのスキルは、既存システムの保守や運用、効率化案件で依然として需要あり
  • ただし、新規開発や最新クラウド環境に強みを持つエンジニアが増えると、VBAスキルだけでは市場価値が限定的になる可能性もある。

5. まとめ:マクロ・VBAの今後

項目今後の展望
業務効率化依然として日常業務の自動化で現役
新技術移行Office Scripts・Power Automateへのシフト
クラウド・RPA連携マクロは補完的、自動化範囲拡大の一部として活用
スキル市場保守・運用では依然需要あり、新規開発やクラウド案件では限定的

フリーランスエージェントでVBAの受注は可能

フリーランスエージェントに登録をすればVBAの仕事の受注もできるようになります。以下が主要のエージェントの一覧ですが、単価の相場としてはフル勤務としては50万円~80万円くらいになります。副業で週末だけやるならこれを日割りした価格が相場になるでしょう。興味がある方はまず登録をしてみましょう。副業からやってみるのも良いでしょう。

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